中秋十五夜の遊宴 鈴虫 2022年9月10日 第38帖 鈴虫(二) 十五夜の夕暮に、仏の御前に宮おはして、端近う眺めたまひつつ念誦したまふ。若き尼君たち二、三人、花奉るとて鳴らす閼伽坏の音、水のけはひなど聞こゆる、さま変はりたるいとなみに、そそきあへる、いとあはれなるに、例の渡りたまひて、 「 虫の音 いとしげう乱るる 夕べかな」 とて、われも忍びてうち誦じたまふ 源氏物語絵巻より 本日こちらは曇り模様。素敵な月が見れるようお祈りしています。佳き夜をお過ごし下さいませ。 逢季荘