春の日

春の日



蕙風が窓辺を燻らせ
暖かな陽射し暮るるまで
差し込む長閑な春の日


黒猫は鼠を取る事さへ忘れ
やり残した物事も押し遣り
只、仰向けになってしまえば


限りなく移る浮世を
泳ぐ意味さえ見失う